たこあし漂流記

アラフォー主婦(体外受精により第一子妊娠中)の健忘録。夫が7ヶ月の男性育休を取る予定。

【後編】夫が長期の育休を検討するまで|夫婦の心境の変化

前編からの続きです。
【前編】夫が長期の育休を検討するまで|夫婦の心境の変化 - たこあし漂流記


我々夫婦に育休が必要なのかいまいちピンとこないまま、しかし夫婦そろって産後のイメージ足りなすぎという事実を深刻に心配し始めた妊娠4ヶ月の終わり頃。
産院での妊婦健診の後に、助産師さんから妊婦生活のアドバイスを受ける「妊婦指導」があった。


助産師さんの妊婦指導で現実を知る

助産師さんは出産の時専門の看護師さん」みたいなイメージがあったけど、出産時だけじゃなく妊娠中や産後のあらゆる面で妊婦をサポートしてくれるすんごい頼りになる方だと知った。
妊婦指導はそんな助産師さんに妊娠中の生活指導を受けたり、マイナートラブルなどの困りごとを相談したりする場である。
話をする中で産後のサポートについて聞かれたので、質問に答えていく形で以下の内容を伝えた。

 

「里帰りはしない。夫が育休取れるかもしれない。
自分の親は遠方なので手伝いには来れないと思う。
夫の親も遠方なのとちょっと頼りたくない。
夫の親戚が近所に住んでて良くしてくれる仲だがどこまで頼って良いかわからない。
夫と二人でどうにかなるだろうと思ってるけど、やっぱり大変なんでしょうか…?」

 

助産師さんは次のように話してくれた。

「産後のお母さんの身体はガタガタで、その中で慣れない育児をしなくちゃいけない。
特に産後1ヶ月はお母さんは布団から動かずに自分と赤ちゃんのお世話だけしてほしい、そのくらい身体に負担がある。
メンタルも出産によって体内のホルモンが一気に切り替わるからそれについて行けなくて不安定になるし、そこから産後うつになるお母さんも多い。
ご主人と二人で産後乗り切ってるご家庭も中にはいるけど、かなり大変だと思う。
ご主人が育休を取ってくれるならとても素晴らしい事なので、ぜひ頑張って育休取ってもらってください。」

 

ほえ〜、助産師さんがこれだけ言うのだからやっぱり相当大変なんだな…
と思っていると助産師さんからもうひとつ話が。

 

「産後に私たち助産師がお母さんと赤ちゃんに関われるのは1ヶ月くらいまで。
その後の育児家庭のサポートをしてくれるのは地域の保健師さん。
たこあしさんの状況を聞かせてもらうと、産前から保健師さんに情報をお伝えしておいた方がいいと思う。
保健師さんの方にたこあしさんの情報を書類で送ってもいいですか?」

 

…おや、なんだか話が大きくなってきたぞ…?
なんでも事前に情報を渡しておく事で、産後1ヶ月の時に行われる保健師の家庭訪問の日を早めてくれたり、困った時のサポートセンター各所に繋がりやすくしてくれるそうだ。
そ、そんなに困った状況になるのかな…?と思いつつその方が安心だろうと、助産師さんの提案を承諾。
文書料にいくらかかかったけど保健師さんに情報を送ってもらう事にした。

 

助産師さんにこれだけ心配されるのは、私がいわゆる「ハイリスク妊婦」である事も理由のひとつかもしれない。
高齢初産、うつ病経験有り、体外受精による妊娠。
特に過去うつ病を患ったことのある人は、産後うつにかかるリスクも高いらしい。

 

なんか…思ってたより周り巻き込むじゃん…
というか、妊娠出産というのはそれほどの大仕事なんだな…

と危機感を新たに自覚し、家路についた。


夫、突然の半年育休宣言

その日の夜、夫に報告。
産後1ヶ月というのがとにかく大変らしいから、頑張って1ヶ月は育休取ってみてくれんか…?

うん、1ヶ月やな!と夫も納得。

ちゃんと伝わったかな…?まだ旅行行けるとか思ってないよね…?とうっすら疑いつつも、ひとまず育休は取ってもらえそうなので一安心。

 

それから自分でも産後の身体の事や新生児との生活について調べて、夫に小出しに伝えていく日々(あんまり大変さアピールすると説教くさいって言われるんだよな!共有したいだけなんですが!)。
そして調べるうちに、育休1ヶ月という期間では足りないような気がしてきた。

 

願わくば3ヶ月ぐらい取ってもらえたらとてもありがたいかも…。
とりあえず育休がどのくらいの期間取れるのか会社の人に聞いてきてね、と夫にお願い。

 

しばらくして育休の話はどうなったんだろうと思っていた妊娠5ヶ月の終盤…夫が会社から帰宅するなり「育休半年ぐらい取ろうかなと思って!」と宣言。

ど、どうした?!?!

夫曰く、会社の総務のおばちゃんに相談したら絶対そうしてあげてと後押しされ、周りの男性社員も支持してくれたそう。


いやありがたいけど半年は…どうなのか…?
この時はあまりに突然の提案で戸惑いが大きく、素直に喜べなかった。
だってお給料減るんだよね…あとあんまり家に居られると夫婦仲が悪くなるとか聞くし…。
最近会社に思うところあるみたいだし、休みたいだけなんじゃないの…?

 

しかしもっと話を聞いてみると、印象が変わった。
育休中のお金は会社からの給与じゃなくて助成金が出て、その間の所得税が発生しないからそんなに大きな収入減にはならないらしい。

そ、そうなのか…そういえば育休制度については全く調べてなかった…。

夫も何気にYouTubeで沐浴の仕方を調べたり、私の産後うつが酷かったらさらに育休を延長する事も考えているらしい。

そして何より、赤ちゃんと一緒に過ごせる時間を大事にしたいと。

なんだ…ちゃんと調べてくれてたのか…そういえば夫はやればできる男だった。なんか疑っちゃってごめんよ…。

 

そういう訳で、最初は戸惑った半年育休宣言も、どんどん楽しみなものに変わっていった。

そして半年だと2月くらいに育休が終わって中途半端なので、3月いっぱいまで(つまり7ヶ月)取ろうかなという話に落ち着いた。

ちなみに後から聞いたところ、会社を休みたい気持ちもやっぱりあったらしい。

でもそういう動機でも良いんじゃないかなと思うようになった。

動機がなんであれ、育休期間を有意義なものにできるかどうかは夫婦二人の協力と努力次第。

夫とだったら試行錯誤しながらも頑張れるんじゃないかと。

 

まだ揺れてます

7ヶ月の取得で落ち着いたかにみえた育休の話。

しかし夫の気持ちはまだ揺れている模様。

 

やっぱり会社に迷惑かけるし…陰でなんか言われるのかな…復帰後ちゃんと働けるかな…

3月いっぱいじゃなくて、12月いっぱい(つまり4ヶ月)にしようかな…

と急に弱気になったりもしている。

 

でも夫が不安になるのも仕方ないと思う。

まだまだこんなに長期で育休を取る男性は少ないし、自分が一家の大黒柱だと思ったら長く職場の席を空けるのは不安しかないだろう。

私は無理強いせず、夫が納得いく期間で育休が取れるように応援しようと思う。

(とはいえ4ヶ月になっちゃったら寂しいな〜と思ってしまうのだった…)

 

以上です。

期間についてはこれからまた変わるかもしれないけど、ある程度の期間は育休をとってもらえることが決まったので安心感がすごい。

これからは2人で家事育児をうまく回せるようにルーティンを考えたり、早産などの不測の事態にどう備えるか考えていこうかな。